洞 彰一郎(ほら しょういちろう)
<詩作品>
春を待つ
彼らの最期の日を
ベリ・グッド・デイと
自ら決める
タオス・プエブロの先住民
生まれかわって
春を待つ
かけがえのない
冬の朝に……
(これは金関寿夫氏の名訳によるナンシー・ウッドの詩集
〝Today is a very good day to die〟を読んで書きました)
星屑
昔 地球といわれた星に
生物が存在していた
いつも生と死を繰り返し
いまは ただ
そんな痕跡もなく
静謐な天体にとどまっている
それにしても
生物が滅んだ跡の星の
なんとまた
生き生きと瞬いていることか